ヤミ金融っぽいサイト

いずれもヤミ金融であることが公的機関からアナウンスされている事業者なので決して連絡をとってはいけません。

軽くググってでてきた範囲ではあるが FC2 web ばかりである。テンプレは何種類かあるのでいくつかの業者が FC2 に闇金サイトつくってるのかな?

なぜソフトバンクはiPadにSIMロックをかけたのか

みなさんご存じの通り、日本国内で正規に販売されるiPadソフトバンクによるSIMロックがかかることになり、SIMアンロックで発売されることを前提に動いてたNTTドコモはその計画を断念することになりました。一見「ソフトバンクの契約ごり押しすぎる」と見えるこの状況ですが、これまでの流れを追ってみると、その裏にはドコモとソフトバンクの壮絶なバトルがみえてきます。

"我が社の製品は特別扱いせよ"

ヨドバシカメラや携帯の販売店、あるいはソフトバンクショップにいくといつも賑わいをみせているiPhoneコーナー。白い特製の什器に美しく陳列されたiPhoneを手に取り1台また1台と売れていきます。
すでに見慣れた光景かと思いますが、これはiPhoneを取り扱う販売店に課せられた陳列のルールです。アップルはiPhoneの販売店に対して「他社の携帯電話と並べて陳列してはいけない」「他社の携帯電話コーナーと一定以上の距離を離す」などのルールの遵守を販売店に対して求めているから、必ずこのようなコーナーができているのです。
XperiaBlackberryなど、多くのスマートフォンがまとめて「スマートフォーンコーナー」に陳列されている中、iPhoneだけ特別扱いの陳列はまさに異例のことです。
アップルはiPhoneの販売契約を結ぶ通信キャリアに対して厳しい条項の遵守を求めることで知られます。SDKでみるような排他的な契約事項は販売契約においても当然、いやさらに厳しく求めているのです。

(参考) http://www.apple.com/jp/reseller/apr/index2.html

iPhoneを扱うキャリアの覚悟

一見不条理に思えるiPhoneの契約条件ではありますが、キャリアにとってはそれに目をつむってものどから手が出るほどほしい「ドリーム・デバイス」であることは間違いありません。特にアップルは当初「1ヶ国1キャリア制」をひいていたこともあり、iPhoneを扱えるなら、たちまち契約の純増は確固たるもの間違いないでしょう。
しかし、キャリアのそんな都合をよそに、これまでキャリアに対して製品を納品してきた端末製造会社、シャープやNECなどは当然いい顔をするわけありません。あるいはガラケー向けに課金コンテンツを提供してきたコンテンツプロバイダーもアップルに市場を奪われてはたまりません。
そうした既存モデルの関係の悪化と天秤にかけてまでiPhoneの契約をとりつけたソフトバンクの覚悟は並大抵なものではなかったはずです。そう、時価総額10数兆円のNTTドコモすら舌を巻くほどに。

ソフトバンクの強み、アップルの弱み

こうしてソフトバンクiPhoneのオペレーターとして選ばれ、日本でもめでたくiPhone 3Gが発売されます。最初はアップルが主導でソフトバンクショップや駅前の量販店にコーナーがつくられiPhoneが売られていきますが、操作性の違いや敷居の高さもあり、「iPhoneが売れないのは日本だけ」と揶揄されるほど鳴かず飛ばずでした。
そこですかさずソフトバンクは「うちで販売戦略をやらせてほしい」とアップルに声をかけ、販売や価格に影響力を強く持つようになります。こうなればソフトバンクのお手のもの。"HIT-SHOP"や"Yahoo! BB紙袋"で社会問題化するほど強い営業力を持つ光通信系の代理店やらが本気でiPhoneを拡販しはじめます。
結果は大成功。アップルのブランディングを超えたところでソフトバンクの販売網がiPhoneの売り上げを促進し、ソフトバンクの販売網はアップルにとってなくてはならないものになっていったのです。

iPhoneを諦めたわけではない」ドコモとSIMフリー端末登場のチャンス

一方、条件をのめずに契約を見送ってたドコモですが、やはり高い支払い単価の顧客であるiPhoneユーザは取り込みたいわけで、やはり諦めきれませんでした。
そんな中、アップルがSIMロックを解除したiPhoneを計画しているという話がきこえてきました。アメリカの顧客はAT&Tカバレッジに不満をおぼえており、特に広い国土のアメリカでは地域によって使い勝手のよいキャリアを選びたいという声が高かったこともあり、そうであればSIMロックを解除したほうがユーザーが広がりアップルにとってもメリットとなるのではないかと考えたからです。
日本のiPhoneSIMロックがかかってなければ、ドコモが苦しい販売契約をアップルと結ばなくても、日本国内に流通するiPhoneに対応したSIMと料金プランさえ提供すればiPhoneユーザーの支払う通信料を収入とすることができるわけで、ドコモとしてはかつてないチャンスです。
しかしApple Storeを中心に販売網を築き上げてきたアメリカと異なり日本の販売網はソフトバンクとの強いシナジーにより生まれたものであることから、日本では特例的にソフトバンクとアップルの間を強く結びつけるため、SIMロックが施されるのではないかという不安がありました。

総務省を巻き込んだSIMロック解除論議

このように、アップルの拡販に強い役割を果たしてきたソフトバンクはアップルに対してSIMロックを強く求めることが予想される事態であったため、ドコモは総務省に働きかけた上でSIMロック解除の世論醸成を試みるために打って出ます。
ソフトバンクは声を荒げて反対であることを伝えます。議論の中で販売奨励金のことを引き合いに出していますが、本当の事情はやはりアップルに対して厳しい契約条件から営業部隊まですべて捧げて手にしたiPhoneをもっていかれることに対する憤りであったに違いありません。
SIMロックのかからないiPadの計画が具体的に出てきてドコモはさらに加勢します。アップルの案内するiPad発売日が5月であることから逆算し、遅くともその1ヶ月前にはSIMロックの強制が世論として醸成されるべきなので、3月末までに結論を出すように総務省に急ぎました。対象にはiPadやその後のiPhoneもカバーできるよう、「現行世代の携帯電話も可能なものから」という一文まで盛り込み、次のiPadSIMロックされずに発売されるようにドコモは全力を尽くしきりました。

アップルを納得させるための「電波改善宣言」

SIMロックの解除の方向性がほぼ固まりつつあった3月28日、ソフトバンク基地局の倍増、フェムトの無料配布などを柱とした「電波改善宣言」を発表します。

ソフトバンク電波改善宣言 | プレスリリース | ニュース | 企業・IR | ソフトバンク

この時にフェムトの受け付け開始日が2010年5月10日になっていますが、これはちょうどiPadの予約開始日と同日です。孫正義氏もTwitter上で関連があることを認めているようですが*1、アップルが日本国内のiPadユーザーをSoftBank 3Gネットワークに閉じ込める代わりに具体策をソフトバンクに求めたものに対する答えと言えそうです。
そういえば当初は4月末に発売予定だったiPadが延期したときにアップルは「需要と供給の問題」と答えていましたが、もしかしたらアメリカ以外の諸外国にてiPadの販売条件がまとまるまでの時間稼ぎだったのかもしれませんし、5月10日という日程を3月のイベントでソフトバンクが把握していたとしたら、だいぶはやい時期から発売日の延期は内々で既定事項だったのかもしれませんね。

ドコモは肩すかしをくらったのか

今回のiPadは、アップルとソフトバンクの持ちつ持たれつな関係がSIMロックという絆で結ばれたことから、SIMフリー端末のおこぼれをあずかろうというドコモの作戦は空振りに終わる、という形で進みそうです。
しかし、ドコモはこのような結論も織り込み済みでmicro SIMの開発をしているでしょうし、端末もFOMAプラスエリアに対応しており、フィールドテストを進めていることでしょう。
そうなるとドコモに残された選択はソフトバンクが2年前にしたように、酸いも甘いもひっくるめたパートナーシップをアップルと締結することだけでしょう。今夏と噂される次世代iPhoneの販売権を獲得すべく、ドコモはまさに今が正念場のはずです。

iPadの料金プランまとめ (ソフトバンクモバイル編)

iPadの料金プランがソフトバンクモバイルから発表されたので、ソフトバンクでの売り方を総括してみます。

iPad 一覧 | ソフトバンク

iPad Wi-Fiソフトバンクで買うとどうなる?

  • ソフトバンクWi-Fiスポットサービスが2年間使えます。
  • 年利8.2〜5.9%で割賦購入ができます。
  • あとは(おそらく)Apple Storeで買うのと同じです。

iPad Wi-Fi+3Gをソフトバンクで買うとどうなる?

  • 端末代を除いたソフトバンクへの支払いは1ヶ月4725円です。 (データ定額4410円+インターネット使用料金315円、プリペイドプランは自動チャージをオフにすれば必要な月のみ)
  • 本体価格はほとんど変わりません
  • SIMロックはされていませんが SIMロックされているという噂があります (追記参照)

-- NTTドコモのデータ定額SIMは使えない可能性があります (接続元デバイスの製造番号[IMEI]でデータ定額への接続可否を管理してるため、接続できない可能性があります)
-- ドコモMVMOの日本通信 (b-mobile) や WILLCOM CORE 3Gあたりはおそらく問題ないでしょう

データ定額プラン vs プリペイドプラン

  • データ定額プランは24ヶ月の定期契約、期間内に解約した場合は9975円かかります。
  • プリペイドプランでは契約期間の縛りはありません。前払い基本料金は自動チャージされますが、設定で停止できます。
  • データ定額プランの特典
    • 本体価格が5%ちょい安くなります
    • 分割払いしても利子が付きません (プリペイドプランの場合は分割払い時に利息が請求されます)
    • データ定額プランを契約してから [解約/機種変更/買い増し] をするまでの最大24ヶ月間、データ定額の基本料金が1500円安くなります。
  • 分割払いで買うなら、データ定額で買ってすぐに3Gを解約し違約金(9975円)を払っても、プリペイドプランで割り増しされる利息分(8000〜9000円)と初月の月々割(1500円)でカバーできるので、データ定額を買いましょう
  • 一括払いの場合は4〜5ヶ月継続すれば月々割値引きの分、データ定額プランのほうがお得になります

で、結局どれを買えばいいの、いくらかかるの?

  • 3Gほしい、ソフトバンクの電波で困らない → データ定額プラン。
  • 3Gほしい、でもソフトバンクの電波がちょっと不安 → データ定額プランで契約し、もしソフトバンクの電波に満足いかないようなら解約して他社SIMを刺しましょう (ただしドコモのデータ定額SIMは使えないかも) Apple Storeで買ってプリペイドプランをSIM単品で契約しましょう。
  • 3Gほしい、でもソフトバンクの電波は入らない → ドコモから買うか、Apple Storeで買ってSIMを刺しましょう
  • 3Gほしくなるかもしれない、ただこれ以上月額の支払いを増やせない → Apple Storeでの本体代金の差額は13000円ぐらいです。GPS機能も使えるのでとりあえず回線契約なしで3G版を買いましょう。
  • 3Gいらない。あるいはPocket WiFiで幸福が実現してる → 好きなところで買いましょう。

私はPocket WiFiを調達したもののGPSとか使いたいので、Apple StoreiPad Wi-Fi + 3Gを買う予定です。そのうちb-mobileSIMあたりがmicro SIM出してきそうなので、それまでmicro SIMスロットは空っぽにするつもりです。

追記 (15:48)

プレスリリースをよく見ていなかったのですが、1510円/100MBの料金プランもあるようです。(7月から選択できるようになる) ... こちらも別途315円かかるので、実質1825円/30日となります。b-mobileがmicroSIMを出してくるまでの間、これでしばらく耐えるのもいいかもしれませんね

追記 (16:02)

日本国内で販売されるiPadSIMロックがかかっているという噂が。

taccata (@taccata) | Twitter

もし本当なら悲しいですが、iPhoneの紹介ページに必ず書いてある「iPhone 3GおよびiPhone 3GSは単独の通信業者のサービスでのみお使いいただけるよう設定されている場合があります。」の一文がiPadには書いてないことを考えるとSBM広報の早とちりじゃないの、という気もします。

Re: 『エロゲの違法コピーにまつわる話』が若干眉唾な件

世の中に蔓延するエロゲーの違法コピーについてまとめられたtogetterの記事と、それについてid:heatwave_p2p さんが書いていた「P2Pユーザの実数と発言中の数がかみ合わないよね」発言について、少し補足させていただきたく。

非正規ユーザ=違法ダウンロード?

元の発言で「違法DL」という言葉があり、その件数が150万件にも及んでいるようですが、150万人のユーザはみな「ダウンロード」ユーザなのでしょうか。
id:heatwave_p2p さんの言及の通り、主要P2Pユーザは20万人〜30万人程度と各種統計・調査から推計されるようでして、そのうち、いわゆるエロゲーの交換を行っているユーザはさらに限られてくるはずです。では、Winny / Share / Perfect Dark 以外の方法、たとえばBit TorrentやLimewireをもちいた交換を彼らはしているのでしょうか、これらの利用者は上記主要P2Pユーザよりさらに少ないですので、すくなくとも150万人の大部分を占めることはないでしょう。
そうすると、違法DLユーザの大半はどうやって当該ゲームを非正規に入手しているのでしょう?

ネットを通じて拡散したファイルは再流通する

某高校で教師をしている知り合いに聞いたところ、休み時間の教室で大量のDVD-Rメディアが手渡しされている現場が見受けられるそうです。没収したディスクの中身をみたところエロゲーやアニメ、あるいはDSのROM、PSPのディスクイメージなどで満たされていたとか。
もちろんこれは限られた一例であり広くこの事象が蔓延していることを証明するものではありませんが、少なくとも河原のエロ本を回し読みするような世代の行動を延長すれば、誰かがどこからともなく入手したエロゲーをDVDに書き込み多くの友人にばらまくことは想像に難くありません。

中高生がエロゲー、という悪循環

性的な興味が旺盛な中高生にとってエロゲーは恰好のコンテンツなので、もちろん急速に拡散します。しかも、エロゲーは18歳未満の購入やプレイが規制されている(18禁)わけですから購入は困難です。(ルールとしては販売店が18歳未満に売ってはいけない) 。しかも中高生の限られたお小遣いで買うのも大変、という事情もあります。
これらの理由により、中高生はエロゲーを買うことはできず、違法コピーは加速度的に蔓延します。

エロゲ業界にとって「150万」はやはり眉唾ではないか

以上のことから、違法に蔓延している数のうち相当数については、そもそも市場として組み入れてはいけない「中高生世代」である可能性が非常に高いと思われます。人口統計によると中高生はおよそ600万人いるそうです。うちエロゲユーザが100%男子だったとします (実際は女子も割といそうですが簡略化して) 。私が卒業した高校では、クラスの3人に1人はゲームのコピーを所持していたような状況でしたが、それより少なく見積もるとしてクラスの5人に1人が非正規所有者だとして60万人にのぼります。
大雑把な計算なので、実数とのブレはかなり大きいと思いますが、それでも決して少なくない人数がディスクメディアの受渡しによりゲームのコピーを入手していることになります。

この問題をどう捉えればいいか

中学・高校の教育現場で。校内での喫煙や飲酒は非常に厳しく取り締まられる傾向にありますが、コンテンツのカジュアルなコピーについて校内で指導が行われているという話をほとんど聞きません。厳に生徒から性的なコンテンツをすべて没収するべきかというとそうではないでしょうが、少なくともコピーメディアが流通していることに対しては厳しい対応をすべきでしょうし、教育の現場でもカジュアルコピーに対する指導を行っていくべきでしょう。
そもそも先生が副読本や問題集をカジュアルにコピーして生徒に配布している*1風景を見ますが、ああいうのを見ている生徒に違法コピーの抑止を訴えても効果はあがらないと思います。

エロゲー業界について。まず、150万人の大部分に「本来買えないはずの人」が多く含まれていますし、ゲームの画一化からエロゲー離れが起きていることも含め、現状の市場規模がそもそも縮小していることをまず念頭に置くべきです。これからすべきことは、お金を持っていてゲームを買うだけの財力のある人をいかにしてエロゲーの市場に引き込んでいくかを考えるべきです。
インターネットでストリーミング配信されているエロゲーを見たことありますか? iPadで動くエロゲー*2はどうでしょう? Blu-rayBD-Jを使えばもっとインタラクティブで高精細なゲームができそうですね。
もちろん現在の企業体力でこういった実験的なプロダクトを出すのには厳しいものがあるのは重々承知です。しかし市場の閉塞感を打開するとともに、エロゲーの文化を正しく社会に対してプレゼンスできないと、立場的にも危うくなるでしょう。「泣きゲー」と称されるような、ユーザーに感動と性欲をともに満たせるようなコンテンツをつくれる日本のエロゲーはもっと堂々と胸を張って市場を切り開けるはずです。がんばってください。

*1:著作権法上の例外規定として教育で必要な限度のコピーが可能であると定められてますが、著作権者の利益を侵害しないことを求めていますので、生徒に買わせる前提で出版された副読本をコピーし使わせることにより、出版社の利益を損ねることになるため法的にはNGです

*2:App Storeでは配布できませんが、Safariで動くものならつくれます。HTML5でメディア再生もフラグ管理も実装できるはずです

マジコン対策とか言うならゲームを本気でネット流通させることを考えるべき

しばらく多忙でネット浦島をしているのでよくわかっていないのですが、最近「マジコンを規制すべき」という議論が盛んになっているみたいです。

おおよそ「ゲームに対して正当な対価を払うべきだから、対価なしにゲームがプレイできるマジコンは排除せよ」と「マジコンではなくROMが悪い」と、あと「ゲームの内容なんて買うまでわからないからマジコン+ROMで気軽にプレイできるべきだ」という話な気がします。

パッケージソフトでは誰も幸せになれない

せっかくのデジタル時代なのに、対価の回収のためにわざわざ箱モノを流通させるのはユーザにとってもコストの負担増でありますし、販売元としてもパッケージングは流通コストのために利益が減りますし、店舗では在庫リスクという大変大きな負担を強いられます。だから、マジコンをなくして箱モノ流通を厳密に行っても、ネットで違法ROMが流れて利益回収の場を失ってもどちらもアンハッピーなルートであると言えるでしょう。

未成熟なダウンロード販売

そういうわけで任天堂ソニーオンラインストアを立ち上げ、無線LANでゲーム機を直接ネットにつなぎソフトを買えるような方向に進んでいるわけですが、(正確な数字はみあたりませんが) ゲオやヨドバシなどのリアル流通チャネルとは比較にならないほど小規模です。

まずゲームを買うまでのハードルが高すぎます。ゲーム機をネットにつなげるためにやれESSIDやらWEPキーやら入力しなくてはいけないわけで(AOSSなどの設定補助もありますが)、おそらく多くのひとは設定をしている間にリアル店舗の売り場を覗くか、Amazonで注文しようと考えてしまいます。ゲームのプレイは「暇だから」「今おもしろそうだと思ったから」といった形で半ば「衝撃的」に買うことが多いでしょうから、買うまでにステップが多いというだけで幻滅です。

日本のいわゆるトラディッショナルな携帯電話は購入時からネットにつながっていますし、決済まで一手に引き受ける仕組みがあるので着うたやゲームアプリならほとんど数分で購入が完了し遊び始めることができます。ゲーム機も例えばWiMAXモジュールを内蔵した状態で出荷し、DLコンテンツ代の一部をあてがうかたちでインフラ代を賄うかたちでユーザへの追加負担を強いない仕組みを取り入れるべきでしょう。購入もウォレットチャージやプリペイドカードなどだけでなく、携帯電話にQRコードを読ませるだけで決済が完了するぐらいの取り組みをしてはどうでしょう?

ゲームの価値をわかりやすくする従量課金制

ゲームをネット販売することにはもうひとつの大きなメリットがあります。それはゲームソフトを従量課金することができるということです。パッケージソフトのほとんどは買い切りで、しかも時間あたりでは比較的割りがいい(映画なら1時間800円、サッカーなら1時間1300円など)のに敢えて従量課金が必要なのはなんででしょう?

例えば新作の某大作RPGを買うときに、6000円という金額でゲームソフトがまるごと購入できるだけでなく、100時間やら200時間におよぶプレイ時間も購入していることになります。おもしろいかどうかよくわからないゲームに対して6000円という金額と数百時間という時間を投じるべきかどうかの判断をユーザに強いることとなります。映画や演劇なら長くても3時間程度の時間ですので価値が見えやすいですが、ことゲームになると6000円で2時間で飽きてしまうのか200時間遊べるのかを見極めなくてはなりません。2時間しかもたないゲームなら1時間あたり3000円になり、200時間遊べるゲームなら1時間あたり30円という計算をいちいち頭の中でするひとはいませんが、少なくとも「このゲームにン千円出す価値あるのかなぁ」と迷うことは誰しもがあると思います。

そこで従量課金という仕組みが生かされます。例えば1時間60円のゲームであれば、100時間あそべれば6000円ですが2時間で飽きれば120円だけ支払えばいいことになります。しばらくとっておいてまたやりたいと思ったときには再び時間単位で買えるわけですから気軽に楽しめるわけです。amazon EC2クラウドならば1時間で20円程度からインスタンスを立ち上げることができますので、流通量が読めない新興企業の参入障壁も大幅に軽減されます。ちなみにクラウドインスタンスでゲームを提供するというのは絵空事ではなく、G-clusterというクラウド環境でカプコンがゲームをPC向けに提供した例もあったりします。


大作ゲームといわゆる「クソゲー」が同じような定価でパッケージングで売られている現状では、ユーザもパッケージソフトに価値に対して疑心暗鬼にならざるをえません。6000円払っても楽しめないかもしれないとユーザに恐れられているのです。ゲーム機メーカーはネットの特性を生かして透明性が高いゲームの流通基盤をつくることでゲーム制作会社とユーザの間での信頼関係をとりなおしていくのが急務です。そのためには従量課金による「楽しんだだけ課金する」という仕組みと、そのためのワイヤレスコネクティビティの強化が急務であると思うのです。

iPhoneの料金プラン比較で考える世界各国の携帯料金体系のまとめ

iPhoneの料金プランが発表され、「2年で20万円ですね、高い」みたいな声があがるとともに、「他の国と比べてどうなのか」という疑問もちらほらみられるようになりました。

Infinite Loopがまとめた各国のiPhone 3Gの料金表がApple LinkageやiPod FAN(仮)などに貼り付けられてますが、実は日本と他の国の携帯の料金プランを比較するためにはいくつかの前提知識が必要になりそうですので今日はその辺のお話を。

基本

日本とだいたい同じで、

  • 基本料金
    • 無料通話(Air Time:後述), 無料SMSを含む。AT&TなどRoll Over (くりこし)ができることがある
  • データ定額 (iPhoneの場合は基本料金とセットになっていることがほとんど)
  • 従量課金の通話料金やデータ料金(使い放題じゃない国が多い)

が請求に乗っていきます。
本体に関してはスーパーボーナス制度のようなものを導入している国はなく、多くの国では契約期間以内での解約に対して違約金をもうけているようです。 香港の3HKのように、数万円預かり金をとり2年後に返すというかたちをとる会社もあるようです。

日本以外では当たり前の"Air Time"制度

例えばソフトバンクホワイトプランは"21円/30秒"という料金が設定されています。これは発信時に発信者が負担する金額で、着信時には特段の課金が発生しません。
ところが、日本以外のほとんどの国ではAir Timeといって、発信でも着信でも課金が発生します。電話がかかってきて10分電話したとすれば、発信者だけでなく着信者にも10分間の電話料金が請求されるのです。例えばAT&Tの450分というのは発着信あわせてですので、発着信比率が1:1であれば日本風に言えば実質225分の無料通話がついてくると考えてしまいましょう。日本で言えばプランMとプランLの間ぐらいです。

"Air Time"制の場合は発信者は対固定回線か対携帯回線かを料金面で意識する必要がない

日本の場合、固定回線やIP電話から発信する際に固定回線宛にくらべ携帯回線宛のほうが通話単価が高く設定されています。しかし、多くの国では携帯にかけた場合は着信者からAir Timeの料金をとることができるため、固定回線側は携帯にかけるからといって高い料金を請求されることがありません。つまり対固定でも対携帯でも固定電話の発信者が払う通話料単価は同一ですので、Skypeなどで対固定、対携帯の区別なくSkype Outで発信ができるわけです。

ホワイトプランのような定額通話はないの?

例えばドイツの T-MobileアメリカのAT&T などの料金プランにはけっこうついていたりします。ただ、ホワイトプランが夜間を定額の除外にしているのと対照的に"週末"と"夜間"に限定した通話し放題になっています。このへんはビジネスカスタマーがトラフィックの中心である世界的な事情に即しているみたいですね。

データが無制限の国が少ないですね

3Gのネットワークの整備がまだおいついてなく、トラフィックコントロールの観点から定額化に踏み切れないキャリアが多いからと思われます。3Gの整備が進んでいるイギリスやドイツは定額に対応しています。

SMSの送信料金がパックされていますけど?

日本のSMSはショートメールやスカイメールの延長線上に位置するもので、基本的に自社端末同士で短文をやりとりする機能と思われがちですが、世界的にはSMSは共通規格と位置づけられていて、基本的にキャリアに関係なく送受信できます。Eメールの送受信できる携帯が世界的にはまだメジャーでないこともふまえ(日本みたいにキャリアがeメールのアドレスを配っているところがそもそも少ない)、携帯間のメッセージ交換はEメールではなくSMSが使われることが多いです。したがって世界的にはSMSは重要な収益源と位置づけられていて、パック+従量課金であったり、SMSの定額オプションを用意するなどしていることが多いです。

S!ベーシックパックみたいなやつはあるの?

他の国ではみたことがありません。たぶん日本独特なものなのでしょう。

結局どこがやすいのよ?

比較のため8GBのiPhoneを2年間使うと考えてみます。オーストラリアのTelstraが10万円台と格安。オランダのT-Mobileが13万円台半ばと健闘。日本やアメリカは20万円ぐらいかかります。
他の国は定額非導入であることが多いので単純な比較は難しいですが日本の水準より高いぐらいです。

こうやってみると、日本のiPhoneは世界的に最安!とはいえないものの、平均よりは安いぐらいの感じでがんばっているみたいです。